~遠藤式子育ち理論研究所~遠藤さんの子育ち

遠藤式子育ち理論実践中の子育ち家族です👨‍👩‍👧

B2講座:環境作りの方法論~見通す時間~②

シュタイナー的には「自由への教育」
子育ち的には「自由への育児」
 
◆【気分の時代】~2歳◆
強制の比重が大きい。
例:「はいはい、あなたこっちね」と移動されること。
決断と行動は本人に任せておくので「いや」は保証されている。
言葉の指示は2歳以降で有効。

◆【情動の時代】~6歳◆
強制は常にある。
|観察(周りをみて)
|考察(考えて)
|洞察(先を見通して)
判断
→本人任せていないところ。判断(指示)をするのは母親
~決断(決めて)
~行動
→本人に任せられているところ。

↪総括(一連の流れを点検評価)→ここもまだ母親の役割。
また元に戻る。

 
◆【情操出現の時代】~13歳◆
強制
|観察
|考察
→ここはまだ親の役割。

~洞察
~判断
~決断
~行動
 →「わかってるよ。今やろうとしたところ!」と
言うようになるので、指示はしないで見ている形になる。
|総括
→ここは親。

◆【情操の時代】13歳~◆
強制
~観察
~考察
~洞察
~判断
~決断
~行動
ここまで全て一人で一連の流れを行う
総括
→帰ってきたら一連の流れを聞き、
点検評価(最初は情報を与える「教える」で予習
あとは点検評価で「説明する」という復習)は親がする。

【報告する子になる?】
「マネで返す」ことをしっかりしていると
必ず報告をするような子になる。
報告してくれないのは、
育児において何らかの不適切な部分があった可能性が高い。
(育児には正解や不正解は存在しないので)
例えば、過剰に教え込まれてきていると
報告がなされなことが多い。
マネで返されている、あるいはありのままの物語で返されていれば
報告する(自分の物語を語る)ようになる。
 
余計なことはしゃべらなくても
(特に男の子はしゃべらないことが多い)
肝心なことはきちんと報告をするようになる。

本人は父親に報告
→そこは良い判断だったねorここはこうすれば良かったね
(本人としては全部わかっていることではあるが)と返す。
→わかっているからこそ「そうだね」と素直に聞ける。
そしてこれが、20歳以降の一人で「総括」を行う下地が完成する。
+ お金(到達するのに18年位かかる)
 
 
妻と夫の助け合い

※参考資料「身体知」より
内田樹氏は「母親」をやった人。
子育ち的育児は母親重視なので
そういう意味では父子家庭は存在せず
男性も母親役を担うことになる。
←しかし「母親」をやれる男性は少なく、貴重な存在。
(父子家庭の場合は祖母などが母親役をやっていることが多い)
 
 
・母親と父親はジキル博士とハイド氏のようなもの。
=やり方が真逆であるということ。
一人でやろうと思うと二重人格にならざるを得ないので
理論上はできるが本人も混乱する。
重要なのは「母親」的な役割を担う人の存在。

・父親=一つのモデル・尊敬できる人。
家庭にいなかったとしても6~9.5歳くらいで
尊敬する人、師のような存在(憧れのスポーツ選手など)を
見つけてくることができる。
「亭主元気で留守がいい」は
経済的基盤(住居と経済面)が整っていれば
母親重視の子育ち的育児にとってはよい環境なのかも・・・。

夫婦の役割
【子が生まれる前】
夫婦2人=大人が二人の場合は、自由気ままでよい。

【-1~2歳くらい】
子ができると、二人の関係性はガラッと変わる。
その変化についていけないのは大抵男性側。
例:「たまにはオレのことも構ってくれよ」と
言ったりするのはある意味仕方がないこと。

母親役をやる妻がいて、それを助けるのが夫の役割。
しかし、父親が入ってくるとそこで
主導権争いが勃発してしまうこともある。
父親が介入して「育児」をやるイクメンよりも
「できないこともあるけどできることはやるから
何でも言って(指示して)」という
頼まれたことをできる範囲でやる(指示してこそ夫は動ける)
スタンスの方が夫婦間の波風がたちにくいようである。

イクメンハラスメント:マジメな人ほど
イクメン」をやろうとしてしまう傾向がある。
父親が指示なしにやろうとすると
母親にとってはありがた迷惑になりやすく
夫婦の関係性が悪くなることもしばしばある。
 
母親を助ける夫=育児ではない

夫=でっかい長男
夫に具体的な指示通りに動いてもらう。
そして決断と行動は夫本人に任せること。
これが「子はかすがい」というコミュニケーションとなる。
 
母親は夫に
①あなたは育児をしなくていい。
②育児をしている自分を助けて欲しい。
③10歳過ぎたら、社会のことを教え理念を説いて欲しい。
④そのために、今はしっかり働いて、稼いで
社会関係を作っておいてほしい。
(経済基盤を作ること・社会的に信頼されるということ)
 
【2~6歳】
赤ちゃん扱い→小人扱いになる。

・言葉の指示がたくさん出るようになる時期。
説明しないので「小人」扱い。
(この頃から説明をする大人扱いをしてはいけない)
すると徐々に小人扱いに耐えられなくなった子が
「言わないで!」「わかってるよ!」「今やろうとしたとこ!」などと
怒るようになってくる。
 
【6~13歳】
小人扱い→個人扱いへ。

日課も相談しながら決めていく。
父親が出現し始める。
子が「お父さんとお母さんの言っていること違うじゃん!」と
文句を言えるようになるから・・。

形態→家族として動くようになる。
子が旅行の計画を立てるのを父親が助ける形。
父との関係性に悩む子の場合
父がなんでも自分で決めてしまう「主人」をやってしまっている。
子を信頼しておらず、父が一人で決めて押し付けてしまうことが多い。

父親とは本人が決める決断と行動を尊重しながら
アドバイスを色々だし「決める」ことを手伝う役割である。
 
9~10歳においての重要な父親の役割
①ファンタジーの世界には
もう住んではいられないとことを伝える。
・サンタクロースは親がやっていた。
(徹夜ができるようになっているので現実的に来なくなる)
今度はあなたが小さな子に対して
サンタクロースの役目を果たしていくんだよ。
サンタクロースを否定する子にならずに
小さな子の「夢・ファンタジー」に付き合ってあげられる子に
なるので、優しくて強い人になっていく。
嘘とわかっていて付き合ってあげられる。
(自分も嘘(物語の変換)を経験しているからこそ、出来うること)

・4年生で机上空間から一人で勉強する「机」を揃えてあげる。
アドバイスしながら本人が決めるのを手伝う。
※以前はこの時期からファミコン・PCを揃えるとしていたが
子が産まれる前からリビングに固定して存在させておいてもよい。
 
②青春時代の夢とか理想を語る
父親的過去の物語として伝える。

③社会を教える
・博物館、施設見学などへ一緒に出掛ける。
どこかに出かける時には必ず教育的配慮がなされている。
例:TDLに行くにしても教育的配慮が入るから
車ではなく公共交通機関で行こう
(使い方を覚える視野を広げるため)ということになる。
父親はなるべくなら車を使わずに
公共交通機関を利用するとよい。
例えば10歳くらいで車や新幹線など
早い乗り物を使うようにするのが理想的である。
 
・お金を使うようになる
辞書を買うなど、まとまったお金が必要になってくる。
「お父さんに相談して下さい」と子に交渉するように伝え
夫には「こんな相談がくると思うから聞いてやって」とそっと伝えておく。
父親は子の要求するもの全てに
全額を出し与えるのではなく
子の交渉を正面から受ける。
この経験が大人になった時に他人と交渉することの下地になる。
(プレゼン能力)
 
【13~20歳】
個人扱い→大人扱い

この頃から母親は母親を卒業し
子の母として父親を助ける妻的存在に戻る形になる。

子は大人扱い:あらかじめの情報を
アドバイス(説明)によって伝えながら一人でやってもらう。
帰ってきたら報告を受けながら点検評価(総括)を一緒にする。
 
【20歳~】
働いて自分で生活する(お金を得る)ことによって子は
「自由」になり独立していく。

 
※Fさんの講座録から引用し作成しています。