~遠藤式子育ち理論研究所~遠藤さんの子育ち

遠藤式子育ち理論実践中の子育ち家族です👨‍👩‍👧

B2講座:環境作りの方法論~見通す時間~①

・4つの時代区分(命→遊→生→学)は宇宙の誕生と似ている。
無→インフレーション期(急激な膨張)→ビッグバン→ファーストスターと呼ばれるものが生まれる。
子育ちは生物の進化と人類の進化に学ぶ育児ともいえる。
 
個体発生は系統発生である。
胎内では生物の進化をたどり
(胎内で受精卵→魚類→両生類→ほ乳類)
誕生してからは人類の進化
(典型的なのは「獲る」→「拾う」→「もらう」→「作る」)を
たどる。
 
出生から1年間は生物学的にも未熟ともいえる
=立ち上がっていないから。
二足歩行になって「人間」という感覚になってくる。
 
育児はどの場面に働きかるかが重要
母親→「遊び」と「生活」
父親→「学び」の場面
夫婦の役割分担
 
◆生の魂(-1~2歳)=無・点から生じている
生の魂のコントロールの時期(2~6歳)
行動やしゃべったことでコントロールしていく
ありのままの物語で語り返すということで
子自身が自分でどのようにコントロールしているのかを
客観的に見れるので安定していく。
消化されていない物語に対しては
「やめて」と拒否するのでしばらくしてからまた語り返すとよい。
2歳で命の場面が確立
 
◆体のコントロール(6~13歳)=知覚の部分
6歳で遊びの場面の確立と
 
◆頭のコントロール(13~20歳)=意識の部分
順々に場面の確立がなされてから意識へとつながっていく
意識の広がりは最後に来る
手早く先に取り入れてしまうのが「早期教育
人類の進化を順々にたどって意識へとつながるもの
段階を経ないと意識は広がりをみせない。
 
早期教育は伸びる面もあるがハイリスクな面もある。
「子育ち理論」は「伸びる育児」ではない。
「育てる」ことをせず、本人が自分で育っていくのを手伝う発想。
まず立ち上がる
(樹上生活で平原に出てきて二足歩行を始める段階)から
はじめるのが「子育ち理論」なので
子育ち理論はローリスクハイリターンな面がある。
 
立ちあがって歩いていく
家を中心に歩き回りながら徐々に
家からの地図を広げていき住んでいる地域を知る
まずは庭の範囲→コミュニティの範囲
→街の範囲へと徐々に広げていく→これが散歩の概念
 
【移動手段】
①一歩くことから
②公共交通機関(電車・バス・船)へ
③早い乗り物になり
④パーソナルな車(新しい乗り物)が出てくるのが理想
 
□4つの時代
◆【生の魂(衝動)】-1~2歳◆
無:インフレーション期間
「やりたい」「やりたくない」の時代
感情:気分の時代
この時代の子達に集中力を求めることは皆無に等しいといえる。
※思春期に人を傷つけるなどして
問題を起こした子に対して
「なぜそんなことをしたのか?」と問うと
「やりたいからやった」という答えが多い。
「本音」で生きると争いだらけになるということ。
 
思い切り気分を出させる=
危なくないように好きにさせてあげることで
情動が出る下地ができてくる。
・人間は無から始まって無に帰っていく。
(ゴールが同じマラソンのようなもの)
無から始まりはじめた子達は、
無に帰ってくる老人たちとすれ違っている。
実際にすれ違う時に無意識化で情報交換をしあっていると思われる。
老人から上手に情報を得た子は大変落ち着いている。
(老人から情報を得るのは本能かも?」と思う。)
子育ち的散歩の本質的意味の一つは
近所の老人を発見すること、と言える。(もう一つの意味は歩く事)
何かを直接的に教わるでもなしに古い情報を得ている。
昔は何世代も一緒に住むのが当たり前だったために
それができたが今は核家族化してきているので
意識して環境を作ることが必要。
 
◆【生の魂のコントロール(物語・無意識の獲得)】2~6歳◆
「やる」「やらない」の確立←指示の繰り返しによって確立。
指示を出し決断と行動を本人に任せることによって
「やる」ようになる。
※「やらない」ということも重要で、
「やる」ばかりだとバランスが悪い。
=言われたらなんでも「やる」という子になってしまう。
断るとことができないと究極的には
「犯罪を犯せ」というような指示に対しても
「いやだ」と断れなくなる危険性がある。
 
ビジネスシーンにおいて断ることができることが
仕事の効率を上げるとか
「私が何をやったかということより、
何をやらなかったかを評価して欲しい」
(諸々ある仕事のうちで何をやって、何をやらないかということを
選択してきたことによってAppleができた)や
「やらないを決められる子ほど伸びる」などの著名人の言葉がある。
 
一点集中することができることによって伸びる。
参考書も優れた参考書をあちこち当たるよりも
1冊を決めて自分のものとする方が学習効率がよい。
何かを選ぶと言う事は何かを捨てるということ。
「断る」ことができない子は「選択」そのものができない。
物事が決めれず優柔不断にもなりうる。
 
子育ちっ子は迷わず「これ!」と決めるのが早い。
そして、その選択を後悔しない。←はっきりと自分が決めたからこそ後悔はしない。
「あ”~!失敗した!」と激しく情動を出したとしても
一瞬で立ち直って後を引かない。
さらにその選択は適格なことが多い。
友人間でも判断に迷うと「どうしたらいいかな?」と聞かれ
「こうしな!」とポンと的確な答えを出したりするので頼られる。
同時に指示出しも上手いので大きな仕事の采配も上手くなる。
 
大変に傲慢な姿勢(他者を信頼しない)と周りは皆無能だと命令
周りを信頼していると任せるという姿勢になる。
周りに頼ることができ同時に頼られる人であることが
会社を「いい雰囲気」で大きくしている。
周りと協調してやっている、まわりとつながっている感覚は
「頼める」「任せられる」関係へとつながっていく。
 
情動を出すための環境設定が「マネで返す」ということ。
泣いている子に対して「エンエンだよね」ということは
「もっと泣いていいよ」という意味。
ワーッと情動を出し切って、すっきりと戻る子になる。
=電流のショートと一緒

「できる」「できない」とは全く別物。
教育で「できる」ようになっても
「やる」「やらない」が確立されていなければ「やらない」。
※本を読んでいることと、ファミコンやることや
PCでインターネットサーフィンなりしていることは本質的に一緒。
本は個人的なものであるから、読もうが読まなかろうが構わない。

教育でも語りは重要
一昔前の日本でも字を読める人は少なかった。
読めるようになったのは明治以降の国民学校から。
この時代の学習効率は目覚ましかった。
親は教えられないから、一斉に学校で学ぶ(インプット)
子は家に帰って、字の読めない親に教える(アウトプット)
学習はインプットとアウトプットすることによって定着する。
子育ちでの学習はこの状態を重要視している。
(学校で習うより早くから親が教えない!ということ)

6歳までに家で教えられてない子は学校の授業が面白い。
「やらせてはいけない。面白ければ勝手にやるから」と
優秀な指導者ほど言っている。

知的に育てない=教えずに、マネで返していればよい。
例:お母さん大丈夫?よく生きてきたね、何にも知らないんだ・・・。
でも大丈夫!私(僕)が教えてあげるから。という子(笑)
この 学んで(インプット)と教える(アウトプット)がセット
一番教育効果が高い。

インプットだけだと、途中でつまって入らなくなる。
インプットには父親や学校教育が位置し
アウトプットの位置に母親がいればよい。
 
生の魂が指示によって一定の形ある魂になっていく。
重要なのは説明をしないということ。

こうしていると情動が出てくる。
しかし気分が完全に収まっているわけではないので気分屋ではある。
♪今泣いたカラスが もう 笑った~♪
子のいうことにいちいち真に受けないというのは
その気分に大人が振り回されないこと、という意味もある。
真に受けないために「マネで返す」という一つの方法論。
 
・気分は6歳過ぎ~9.5歳くらいで完全に落ち着いてくるが
その最終段階として自分でもコントロール不能になる時期がある。
私おかしくなっちゃった、と子が思うくらいにイライラしている
「気分の最後の反乱時期」があり、親としては大変な時期ではある。
本人も分かっているので放していれば良い。
 
◆【体のコントロール(しつけ・下意識の獲得)】6~9.5歳◆
「やっていいこと」「やってはいけないこと」の
価値観(しつけ)が入ってくる。

母親:指示で価値観を伝える。
生のたましいに働きかけているので、一切の説明なし
父親:説明で価値観を伝える。←しつけ

指示と説明が混じっているのがしつけ→身に付く
児童虐待の親:「しつけのつもりだった」というのは
あるいみ本音なのかもしれない
「しつけ」には「言い聞かせる」ことが入ってくるため
6歳までは「しつけ」はしてはいけないということ。
6歳以前は「こうして下さい」と伝えるだけ。
 
・9.5歳くらいで「情操」が出てくる。
情操:何かに対する興味が持続すること。
例:将来こうなりたいという夢
父親的過去の物語を語りながら、それを少し促していく。
 
 
◆【頭のコントロール(教育・有意識の獲得)】13~20歳◆
「できる」「できない」←説明・頭に付く
「やる」「やらない」これは「教育」では確立できない。
「やる」「やらない」は6才までの指示出しの時期に
獲得するしかない。

9.5歳くらいで子育ちっ子は
夏休みのスケジュールを立てる(企画書)と、淡々と実行する。
大概教育はされているので立派な計画は立てられても
計画倒れに終わることが多くなるが
子育ちっ子は自分で「やる」を決めたらやる。

・情操が落ち着いてくるので
夢を目標化(実現するための一つの枠組みを作ること)をしていく。
父親が目標をスモールステップ化して、クリアにしていく。
(枠組みを作る手伝いをする)

日課が安定している子は「コツコツ」ができるので
一つ一つクリアして目標に近づいていける。
頭がいい=コツコツやれる&考える枠組みができているということ。

※Fさんの講座録から引用し作成しています。