無意識の中の表情

今日の朝のできごとです。

「お母さん、うみくんが描いた絵どうした～？」

と、うみくん母にききました。

 

 

母は首をかしげながら

「えっ・・うみくんが描いた絵って？」

不思議そうにうみくんに言いました。

 

「ほら～、ばぁちゃん家でうみくんが描いたやつー」

と、うみくん語尾を強めてきつい口調で言いました。

 

「あー、あれー、そこのうみくんの机上のとこじゃない？」

と、母が言うと

「あっ、そうかー。ごめん。ごめん」

と言いながら、机上空間に置いてあった

広告の紙を広げました。

 

すると、大声を張り上げて

「これじゃぁないー！これは数字！

昨日、うみくんが幼稚園で書いてきたやつでしょ！

もう！お母さんどこにやったのー！」と

手足をバタつかせて言いました。

 

「もう！お母さんだって知らないよー。

うみくんが自分でしまったんじゃないのー！」

母も少し怒り口調で語尾を強めていいました。

 

「だからー！どこに置いたか忘れちゃったのー！

それでお母さんに聞いているんでしょ！」とうみくん。

 ますます怒り口調で言いました。

 

 

「もう・・・」母はぶつぶつ言いながらあたりを探しました。

 

探しながら、はっと思いだしました。

わぁ・・、昨日の掃除の時ゴミ箱に捨てたんだった・・・。

 

母はぶつぶつ言いながら不意にゴミ箱を探します。

「もう、ここにあるじゃん！」とうみくんに手渡すと

うみくん、母の顔をじっとにらみながら

無言で母から受取りました。

 

 

－おしまい－

 

 

今日もやっちゃってました。

うみくんのものはうみくんに聞くまで

捨てないようにしているのですが・・。

 

昨日は、いつも描いているのといっしょだから

まぁー、いいかーと思ってしまった母。

 

うみくん、そんな母のことを見透かしているかのようでした。

 

人は人と話をする時、顔は嘘をつけると言います。

ですが、目に見えない心の嘘は

手の動きや仕草などに現れるそうです。

 

 

そして、人は無意識な部分ほど本音が表れるものです。

子は親のその無意識な部分、嘘をつけない本音の部分を見て

育っていくのだなーと、感じたできごとでした。

 

「背中」「心」「ふと見せる仕草」など

目に見えない無意識な表情ともいえるかけがえのないものを

大切にしなくては・・・と自分に言い聞かせた母でした。