~遠藤式子育ち理論研究所~遠藤さんの子育ち

遠藤式子育ち理論実践中の子育ち家族です👨‍👩‍👧

失敗は情動が出て意識化

今日は幼稚園の入園式。
在園児のうみくんは休園で、自宅でいつもの日課で過ごしていました。
 
うみくんと昼食の準備を終えて、ほっと一息ついたとこで
ギャーと、うみくんの激しい泣き声が台所から聞こえてきました。
 
私が慌ててかけ寄ると、右手を押さえて泣いています。
「どうした・・?」と、うみくんに聞いても私にしがみついて泣きじゃくるばかり・・・。
土鍋の蒸し野菜も、土鍋のスープもひっくり返した形跡はないのですが、
うみくんの右手の薬指と小指と付け根の手の甲が赤くなっています。
 
あっ、火傷だな・・、「水で冷やすよ。こっち来て」
うみくんの火傷の右手を見ながら、水道の流水でうみくんの右手を冷やしました。
流水で冷やしている間もうみくんはシクシクと泣いていました。
 
私は、しばらく流水で冷やした火傷の部位に保冷材を当てて、
うみくんの傍らで、うみくんの右手を支えながら火傷した右手を見つめていました。
 
すると、うみくん、ぽつり、ぽつりと、小さな声で話し始めました。
「あのね・・、ごはんの・・・ゆげ・・・さわっちゃっ・・・たの」
「ゆげがね…出てるとこ・・・さわっちゃったら・・・あつくて・・びっくりしちゃたの・・・」
 
時折、涙声になりながら、ぽつり、ぽつりと、かみしめるように話しました。
「そっか・・、びっくりしちゃったね・・・。あつかったね・・・」
わたしも小さな声で囁くようにつぶやくと、大粒の涙がうみくんの頬をポロポロとこぼれ落ちました。
私は黙って、うみくんを抱きしめて、うん、うんと、頷きました。
 
しばらくすると、うみくんは自分で保冷材を交換しにいきました。
 
 
我が家は土鍋で調理をしています。
日々の調理はだいたい三つの土鍋で対応しています。
ごはんも土鍋で炊くことが多いのですが、今日は炊飯器を使っていました。
 
うみくん、炊飯器から出る湯気が熱いと思っていなかったようで、
モクモクと出る炊飯器の湯気に触れてみたくなったようでした。
うみくん、以前も土鍋で火傷をしています。
 
 
刃物、水、湯、機械など、様々な物に囲まれている生活の中は、常に危険ととなり合わせ
そして、失敗ともとなり合わせなんだな・・・と、つくづく思いました。
 
3ヶ月ほど前のD講座で遠藤さん、
「失敗をしてのびる、失敗をして意識化できる」
そして、失敗をどう助けるかを環境が手助けするのだと・・・。
 
講座で配布された資料に、
危険を意識できるようになるにはどうすればよいのか。
「二つの次元で危険を考えることを習慣付けし、危険に直面する機会を待つ」と、ありました。
二つの次元というのが 危険を考えるとき、どの程度起こり得るかという頻度の「可能性」と
「結果の重大性」 けがで済むのか、最悪な状態では命にかかわるのか、になるそうです。
この二つの次元で危険を意識するよう考えることが大切だということです。
 
そして、危険の種類を十分把握した上で、危険に付き合わせる訓練を子にするといいのでは、と。
今、危険と付き合わせることができるのは親しかいない状況ともありました。
 
 
命が危ぶまれる失敗は論外ですが、小さな失敗という貴重な体験や情動が出て意識化できるように
危険と付き合える環境を・・・と、泣き疲れて眠るうみくんの傍らで、改めてそう思いました。