幼稚園おやすみする~②
夏休みのうみくん。
いつものように休日の日課で過ごします。
お互いの日課はなぜだか重なり合うのです。
個々の日課で過ごしていくうちに交わり
交わってもまた個々の日課へと
移行しつつの夏休み。
時折、うみくんが
「うみくん、お母さんと暮らしたいんだよねー」という言葉に
へぇーなんて思いながら過ごしていました。
夏休みの後半には
幼稚園の夏期保育が5日間ありました。
うみくんは4日ほど登園予定でした。
登園日はうみくんがカレンダーを見ながら
他の予定と照らし合わせて決めたものでしたが
夏休み前のこともあり母は内心ヒヤヒヤしていたのです・・・。
うみくん、何事もなかったかのように園バスに乗車。
登園を嫌がることなく朝の日課で身支度を整えて
夏期保育の幼稚園へでかけていきました。
夏休み明けの新学期にはいっても
登園を嫌がることなく朝の日課で身支度を整えて
園バスで登園していくうみくん。
夏休み前のできごとが嘘のようでした。
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年少さんのうみくんにも
「ようちえん、おやすみするー」はあったのです。
それは父が療養中のころで・・緩和ケア病棟に転棟して間もない頃。
年越しができるか否かの状態で主治医の先生から
かなり厳しい宣告を受けていました。
毎年恒例の娘、娘婿、孫たちとのお正月の年課の集まり会を
緩和ケア病棟で無事に終えホッと一息ついたころ。
「今日、じぃちゃんの病院へいくから幼稚園おやすみするー」
「お母さん、幼稚園に電話してー」と、年明けの1月に
一週間ほど幼稚園をおやすみしたことがあったのです。
でも、その時はおやすみしたい理由も母に伝え
「お母さんと一緒に病院へいくー」
「お母さんが心配だから一緒にいくー」と言ったうみくん。
母も療養中の父とうみくんが過ごせる時間を
できるだけ・・と思っていたし
何より療養中の父とうみくんが同年代のようで。
何だかふたりとっても気が合って・・。
療養中の父にはうみくんが元気の源のようでした。
さらに、うみくん。
その2ヶ月後に骨折して車いす生活になるのですが
ギブス固定が安定する3日だけお休みし
その後は休まずギブスで登園しています。
年少時の幼稚園をおやすみするーの時は
年中さんのようなダダこねもぐずりもなかったのです。
ですから年中さんのうみくんの
「ようちえん、おやすみするー」の理由が
母にはわからずだったのですが
秋も深まってきたころに
うみくんが母に言いました。