振り返れば母がいる

うみくん、7歳8ヶ月。

この数か月で一気に大人っぽくなったなぁーと

母は感じています。

「口出し無用、指示出し御免」

と、背中で語っているかのごとく

振り返らない後ろ姿が何とも頼もしくなりました。

今日のできごとです。

母と日課のすり合わせをしていました。

「今日ねー、もしかすると遅くなるかもだから

鍵を持って行ってくれる？」と母が言うと

「了解！遊ぶ段取りしてもいい？」

「もし、お母さんが帰る前だったら

鍵閉めて、誰と遊ぶか、どこで遊ぶかを

紙に書いていくからー」と

靴を履きながらうみくんが言いました。

母はエレベーター前でうみくんを見送り

玄関の廊下から階下の道路を歩いていく

うみくんの後ろ姿を見送っていました。

道路をまっすぐ歩いていたうみくんが

急に上半身だけ向きを変えたかと思うと

顔を後方にあげて母に一瞬、手を振りました。

－おしまい－

母に一瞬、手を振ったうみくんは

すぐさま身体の向きをかえると

また、何事もなかったように真っすぐ歩いて行きました。

このところ、うみくんが母に手を振ることはなく

うみくんの後ろ姿を見送ることが

日課になっていた母。

今日は久しぶりに手を振るうみくんを

見送ることができました。

もしかしたら、振り返れば母がいることを

背中で感じていたのかも…と

思う今朝の一瞬のできごとでした。