~遠藤式子育ち理論研究所~遠藤さんの子育ち

遠藤式子育ち理論実践中の子育ち家族です👨‍👩‍👧

ファンタジー言語

子育ち講座では、
受講生の方は「子の物語」を発表します。
 
先日の子育ち最終講座、F講座での物語をご紹介します。
 
 
 
ー・-・-・-
 
         R介くん  2歳9ヶ月                K朗くん   0歳5ヶ月
 
 
R介くんがお昼寝から起きた時の話です。
お昼寝のあとに、ドラックストアとスーパーに行く予定で、お昼寝前にR介くんにも話してありました。
 
いつもは寝起きはとても良いのですが、4、5日前に体調を崩し、まだ本調子ではないのか
目覚めてからも珍しくゴロゴロしてボーッとテレビを見ていました。
 
K朗くんの授乳を終え
母:「Rくん、薬屋さんに行くよ」
子:「薬屋さん、行かない」
 
母:「そうか、薬屋さん 行きたくないね。はい、薬屋さん 行きます。」と まねで返し指示出しすると
子:「薬屋さん 行かない!」 と 大声で機嫌悪そうに答えました。
母:「行かないね。・・・はい、行くよ。靴下履いて下さい。」
子:「行かない!」
 
しばらく、繰り返していました。
 
そこで、最近トイレで洗剤を使うたびに、
「ママ、トイレの洗剤買ってきた?」
「あ~、また、忘れちゃった」 というやりとりをしていたので、
 
母:「トイレの洗剤買いにいくよ、その後お買いものも行くよ」と 言ってみました。
 
子:「ママ 一人で行くの」
母:「ママ 一人で行くね。・・・はい、行くよ、靴下履いて」
というやりとりを繰り返していると
子:「ママ、一人で行く。Rくん、おうちにまってる」と、言いだしました。
 
一人で家で待っていると、今まで言ったことがなかったので、びっくりして
母:「Rくん、一人でおうちに待ってるの」「うーん・・・」と、困ってしまいました。
すると、
子:「ママと赤ちゃん 行っていいよ」と、言いました。
子に一人で留守番をさせることが、まだ、心配でできなかったので
母:「一緒に行こう」と、R介くんを誘いました。
 
子:「行かない!!」と、怒鳴ってグズグズ言い始めました。
その時、以前読んだ【おおかみと7匹の子やぎ】を思い出し
母:「でもさ、Rくんが一人の時に『トントントン、開けとくれ』って来たらさ どうしよう」
と、言うとRくんは一瞬止まって、ぱっと表情がかわりました。
 
そして、母の顔を見て、ニヤッと笑いながら
「ん?、なに?」と言いました。
母:「Rくんが一人の時に『トントントン、開けとくれ』って来るかな?」と、言うと
ニヤニヤ笑いながら
子:「Rくんも行く!」と言いました。
 
母:「よし、行こう!靴下履いて、靴履いて」と指示出ししました。
子はテキパキと動き、一緒にでかけました。
 
ー・-・-・-
 
私は、上手い!!と、思わず声が出そうになりました。
 
遠藤さんも
「ファンタジー言語を利用し、上手な対応ですよね」と、コメントされました。
そして、
「母親にしかわからない、他の人にはわからない、母と子、一体のもの」
「ファンタジー言語で動くのはまねで返しているから・・・」とも、言われました。
 
私は、この物語を聞いていて、ふと、「たよりもりの」№240 1/1号のP2のある日の日課
子育ち同期のRちゃんと、Sちゃんのやりとりが想い浮かびました。
やるやらないは子の自由、イヤは保障付きなのですが、
こちらの思うように動いてもらわなくてはならない時があります。
 
そんな時、脅しや威圧的に動かしたいと思い、子に強制的な指示を出してしまいがちですが・・・。
RちゃんとこのSちゃんと、OさんとこのR介くんとのやりとりとなる
まねと指示出しのかけあいが絶妙なバランスです。
時間の許す限り、まねと指示に徹するお二人の対応がまさに子育ち!と、感じました。
 
ファンタジーは嘘であっても嘘ではない、そして、この情動の時期ならではだと・・・。
遠藤さんのコメントの
「子がファンタジー言語で動くのはまねで返しているから」には
子が受け止められたと思えることが重要で
やはり、ここにも母親に受け止められているという一体感があってこそだと思いました。
 
これが子の具体的なイメージやシュミレーションにつながっていくんですね。
 
 
そして、もうひとつ、R介くんは自分の健康状態をわかっているんです。
体調があまり良くないので、行きたくないと表現し、行かないと決断しています。
0tamisanのブログにも似たようなお話がありました。
 
 
選択肢のひとつとして、R介くんに留守番の指示をし、早く帰ってくるという対応もあるが、
R介くん2歳9ヶ月・・・。
子に一人で留守番をさせることが、まだ、心配でできなかった、というOさんの最善の対応だと
遠藤さんが言われたのが印象的でした。
 
 
方向性、方法論は講座で遠藤さんがお話ししてくださいます。
そこから、テクニックとなる技法や技巧を自分で考えることが実践につながるのだと
改めてそう感じられる講座になりました。
 
また、また、受講生の方々が語る物語から良き学びを頂けました。
ありがとうございました。