~遠藤式子育ち理論研究所~遠藤さんの子育ち

遠藤式子育ち理論実践中の子育ち家族です👨‍👩‍👧

生活の流れと生活の本質、生きる術

今日は昨年他界した父の一周忌法要でした。
うみくん朝の日課のリズムを身体が覚えているかのごとく、
リズミカル。
いつもの日課の流れを時短モードでこなしておでかけ。
 
うみくんの様子を見ていると、時間に区切りがある、
そんな感じで身体が自然に動いていました。

まるで、身体の中に時計があるかのごとく、
身体が自然に動いているうみくんの姿に
海人とぉちゃんは今日もビックリしていました。
 
 
 
ー・-・-・-
 
法要のお務め途中の休憩時間。
うみくんや姪っ子が出されたお菓子に目もくれず
遊ぶ様子を垣間見て、
「お菓子は食べないんですか」と、
和尚さまが一言おっしゃいました。

海人とぉちゃんが
「食べないわけではないのですが、
いる時といらない時がはっきりしています。
今はいらないんだと思います」と、答えると
和尚さまはつぶやくように 
「満たされているんですね」と、おっしゃいました。
 
 
 
そして、法要のお務めのあとの法話
「先ほどのことと関連することですが・・・」と、
和尚さまが 薫習】 について
こんなお話しをしてくださいました。


薫習】とは。仏語で香が物にその香りを移して、
いつまでも残るように、みずからの行為が、
心に習慣となって残ること。 を意味するのだそうです。
 
 
法要でいらしたあるご家族の子たちは、
お茶菓子でお出ししたお菓子を食べるだけではなく
全て残らず持ち帰られたそうです。

その姿をみて和尚さまはふと、
心が満たされてないのでは、感じられたそうです。
 
 
また、お茶を急須でお出ししたら、ある子には
「お茶ってつくれるんだ」と言われたこと、
また、あるお嬢さんに急須でお茶を入れることをお願いしたら、
急須にお茶の葉とお水を入れ急須をやかんのように
ガスコンロの火にかけてしまった
そんなエピソードもあるそうです。
 
 
 
家庭という環境、そして親が子に与える影響は
薫習】のごとく心の習慣になりにけり。

個々の家庭で価値観、風習、家風というものはあるのだが、
子に一番近く影響力があるのが
親であるという認識を忘れず、
親の役割をどのように果たすのかを常に意識しなくては・・・、
というような法話をしてくださいました。
 
 
私はここに、生活の本質があるなぁ~と、感じました。
お茶を買っているお宅は、
商品として並ぶお茶しか見たことがないので、
お茶は買うものと子が認識してしまい、
急須でお茶を入れたことがなければ
やかんと同じように火にかけてしまうことも否めず・・・。
置いてあるものは持ち帰るという認識であれば・・・。
 
 
親は子の鏡とも言われます。
親というフィルターを通して子は生活を経験していきます。
生活を不便に具体的にすると生活の本質が見えてくる。
生活の本質を知っている子は生活の本質を見失うことなく、
生きぬく術を知っている。
 
 
「たより もりの」の 昼寝するお化け 
曽野さんの文章が思い浮かびました
 
 
「親は子にむしろ厳しさに耐えることを教えるのが
ほんとうの親心だと私は思っている。
一日くらい食べなくても平気。長く歩ける。
悲しみに耐えて生きて行く。ものがなければ工夫して生きる。
こうしたことができる子だけが、心身共に生き延びるだろうし、
幸福も手にするのである」
 
 
 
人生の最後まで現役で生き抜いた姿なき父から
生きていく生活の本質を顧みるように、と・・・。
そんなことを言われたようでなりません。