幼稚園おやすみする~⑧
新しい環境になかなか馴染めないうみくん。
うみくんにとって進級ははじめての経験でした。
新たな環境に馴染みながらテリトリーを広げていくには
物事の速度や生活リズムなど
日課を乱さないような働きかけが重要になります。
うみくんは徐々に馴染んでいっただけなのかも・・・。
母はうみくんからそう感じました。
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これは私の見解ですが。
乳幼児期の刺激は重要な要素のひとつとともされていますが、
刺激自体がよくてもその子に合わないものであれば
逆効果になりかねない、と思っています。
さらに、速度の変化、急激な生活リズムの変化は
強い影響を与えることになるのでは・・、とも感じています。
たとえば、引っ越しとか、
幼稚園への入園や進級などの環境の変化は
子に対しての速い外的刺激となるため
子は混乱しやすく
内的なリズムを乱す要因にもなりうるのです。特に、新生児の胎内から外界へと劇的な体験をする
生後間もない時期、「蜜月期間」は
全ての速度を赤ちゃんに合わせていくことが
重要だと言われています。
子が小さければ小さいほど、
子のリズムに合わせることが大事なんだと・・・。
療育の現場で常に感じていたことです。
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子育ち会議のお宅になっているM子ちゃんの
お引っ越しした際のK祐くんのエピソード。
家からの散歩のテリトリーを無理強いせずに
徐々に広げた様子を講座で語っていました。
K介くんが新しい環境へ馴染んでいく様に
遠藤さん、
「引っ越しの時はこんな感じでにテリトリーを
広げていくといいですね」と、言ってみえました。
うみくん、まさにそんな感じでした。
●自宅から幼稚園にお休みの電話
↓
●エントランスでお休みを伝える
↓
●幼稚園の門でお休みを伝える
↓
●幼稚園で母と過ごす
↓
●幼稚園の送り迎えは母と一緒に名鉄バス
↓
●帰りは幼稚園バスになる
↓
●行き帰りとも幼稚園バスになる
うみくん、幼稚園の進級のこと知っていました。
「春になると新しいお友だちがくるよー」とか
「こんどはたんぽこ(たんぽぽ)かひまわりさんになるよー」
とか、年中さんになるのを楽しみにしていました。
進級すること、ちっちゃいお兄ちゃんになることも
嬉しくってたまらないうみくんでした。
ある日を境にして進級したうみくん。
頭ではわかっているんです。
もう、年中さんだってこと・・・。
「れんげさんのお教室はかわってね。
うみくん、ひまわりなんだけど・・・」
「先生もね、お友だちもね、いっしょなんだけど・・」